誕生日まだなのに、更新案内がきたのはなぜ?
先日、パソコン教室の生徒さんが免許更新の通知案内をもってきた。「ねえねえ聞いてよ。おかしいのよ。まだ誕生日来てないのにもう免許更新の案内が来たの」一般には普通自動車免許は誕生日の前後1か月以内に免許の更新をしなければならない。中身を開いて確認すると、70歳になったから高齢者講習を受けてねの案内であった。誕生日の5か月前から1か月前までに必ず受講しないと免許更新ができない仕組みになっているのだ。
ちなみに私が暮らす地域は高齢者であっても運転をする方がとても多い。教室の生徒さんも半数は70代以上、全員自分で運転してやってくる。だから免許更新案内が来ると場所や内容の確認の為一緒に調べることが多いのだ。大事な案内を自分の思い込みで放置する人もいるので高齢者家族がいる方は一緒に確認してほしい。
一時、なかなか講習予約が取れないとか騒がれていたが、今年はコロナの関係で日時・場所が指定されていた。予定が入っている場合は日程の調整、場所は行き慣れている所とは限らないので、予め確認しておいたほうがいい。
高齢者の免許返納、理屈ではわかっているけど
昨年、82歳になった父の免許更新。1年ほど前から返納を勧めてきた。高齢者の交通事故についてはマスコミでも大きく取り上げられ、常々、他人事ではないと思っていた。有り難いことに80代の両親は元気で普通の生活がおくれているが、交通手段が自家用車しかない。両親とも免許を持っているのでお互い好きな時に外出して気ままに暮らしているようにみえる。
いきなり二人とも免許返納しようよとは言えないので、まずは父親から説得しようと考えた。機嫌のよさそうな時を狙い、「高齢者ドライバー事故が多いからそろそろ・・・」なんて切り出してみる。たちまちしょんぼりしてしまう父親を見ると自分が悪い事をしているような気がするものだから質が悪い。こんな時は怒って拒否してくれたほうが戦いやすいのに。
可哀想だとは思いながらも「お父さん、もしさ事故を起こしたとするでしょ。相手が子供や若い人で死亡させてしまうなんて最悪の事考えたことある?命の重さってさ、平等っていうけど私はそう思えないんだ。永く生きられた人と、まだまだこれからの人だったら若い人のほうが重いよ。だから前向きに考えてほしいんだ」と切り出してみる。大きく肩を落とした父は「じゃあ、あと1回だけ。」と小さな声で言った。しょうがないか、今回は妥協しよう。だけど一歩前進だ。
高齢両親に運転をする上で約束させたこと
免許の更新は行ったが、危ない事に変わりはない。運転をする上で約束事を決めた。
- 運転は昼間、人が少ない時間を狙って
- いつも行くスーパー(広い駐車場)だけ
- かかりつけの病院だけ
- 慣れた道のみ
行きたい場所があるときは遠慮せず、子供に相談、頼ること。他人に迷惑かけないように。家族ならいくら頼ってもいいんだから。
以外とかかる更新手数料
通常、普通自動車免許の更新料は、一律2500円。講習にかかる手数料が、優良運転者は500円、一般運転者は800円、違反運転者、初回更新者は1350円だ。ところが、70歳~74歳に受ける高齢者講習は5100円、別途更新手数料2500円がかかる。75歳以上になると検査の程度により5100円または7950円講習料金を支払わなければならない。更新期間も通常は5年だが71歳をこえると3年で更新だ。
老後、自動車を所有して夫婦で免許更新をし続けると、車検、ガソリン代、自動車税と年間を通してけっこうな出費になるんだなとあらためて感じた。