思考停止で老人ホームは危険
この記事では有料老人ホームに入って失敗したという事例をご紹介します。入る際には良く情報収集して、たくさん検討してから入居することをお勧めいたします。
昔は長男長女が親を在宅で看取ってなくなるての当たり前の光景でしたが、少子化が進み兄妹姉妹も少ない人が多くなっています。そのため親が子供達と離れて田舎で暮らしている人が多いのではないでしょうか。この場合健康なうちは良いが病気や怪我認知症などが発生した場合誰が面倒見るのか?という問題が発生しています。
最近では病気や怪我をしていても長期の入院を断る病院が増えています。これは病院としても長期入院されると病院の収入が減って困るという事情があるからです。まだ介護や治療が必要である状態にも関わらず退院を迫られるケースが増えているそうです。この時によく考えずに時間的に余裕が無いからといってその場しのぎの行動に走ってしまうと後悔することが多々あります。
また、老後に持ち家を売ってしまう人が結構います。理由は介護が必要な状態になったときに面倒見てくれる人がいないからです。しかし家を売ってしまうと、もう後戻りはできないため、慎重に考える必要があります。ほとんどの老人ホームが介護に対応できると謳っているが、実際に重度要介護や認知症に対応できる施設は全体の2割程度しかないのが現実です。要介護度が重くなれば退去を要請され住み替えるか、仮に入られたとしても劣悪なサービスで対応されることになります。
この記事では有料老人ホームに入って失敗したという事例をご紹介しますので、参考になれば幸いです。
事例① 親への資金援助
母親が介護を必要とするようになったため老人ホームに入れることになった。母親は貯金もなく年金のみしか収入がなかった。有料 or 無料で悩んだが、持病もあり、そんなに長くない、あと2年ぐらいだろうと思って有料老人ホームに入れた。寿命がそんなにないことを想定していたため、その資金は援助することにした。
しかし栄養たっぷりの食事、友達(入居者)とのコミュニケーション、規則正しい生活によって元気になってしまい?、想定していた時期をすぎても全然元気であった。明らかに予算オーバーであり、あと何年払うかの見通しも立っていない。
今更援助を止めるのも厳しいし、しかし自分の家計ももう限界である。この事例から、下記のことがいえます。
①親が長生きすることを想定に資金を考える。
②無理な経済援助は厳禁
③親の余命を見誤らないこと
医者でも余命を見誤ることが多々ありますので、素人が安易に判断しないようにしましょう。
事例② 裕福な老人の資金見誤り
裕福な経済状況に安心してしまった夫婦の失敗事例をご紹介します。
最近は裕福で元気な老人が増えている為、高級老人ホームでは多種多様な趣味に対応できるような施設になっていることが多いです。
この老人夫婦はローンが終わったマンションを売り、預金と合わせて4000万円くらいになった。年金も二人合わせて月に25万以上ありました。まだまだ元気であり、資産にも余裕があったたため高級老人ホームに入ることにしました。しかし、すぐに資金計画の甘さに気づくことになったのです。
高級老人ホームに入っている人は当然だが裕福な人が多く、その人達と付き合っていると毎月高価な食事や趣味にお金を使うことになりました。入居者同士のおしゃべりに毎日有料カフェに通うことになりました。また、食事代も含まれていたため外食費用を考えていなかったが、周りに付き合って毎日高級レストランにいかなければいけなかったのです。
資金的に厳しいのでみんなでの集まりを断ると理由を詮索され、また疎外感を味わうことになりました。
この老夫婦の失敗の原因は体験入居しなかったことです。できれば一泊二日ではなく、 三泊四日以上することをお勧めします。もちろん体験入居には1万/1泊の費用がかかりますが、上記のようなリスクを考えれば、必要な投資だと思います。
また、老人ホーム入居時は元気なことが多いため、無料で使用できるプール、 フィットネスクラブ、カラオケなどに魅力を感じてしまう人が多いです。しかし、年齢を重ね元気がなくなった後、使ってもいない遊興施設の支払いを一生することとなる。
このことから今の健康状態だけでなく死ぬまで暮らす場所であるということを意識して判断することをお勧めします。
事例③ 経営難で買収、環境が激減
次に入った老人ホームが経営難で買収されて環境が激変してしまった老夫婦の事例をご紹介します。
ある裕福な老夫婦が入所資金が2000万円、月20万円の高級老人ホームに入りました。入った当初はスタッフ、サービス、他の入居者など全てに大満足でした。
しかし数年後、老人ホームが経営難となり、全く別の会社の買収されることになってしまったのです。その結果、経営方針が激変し、スタッフの人数は削減され対応が粗悪に、食事スペックも大幅りに下ってしまいました。老人ホームに住んでいる住民達で意義を申し立てたが、全く取り合ってもらえなかった。
結局、改善する様子もなかったので、この夫婦は老人ホームを出ることにした。もちろん入所資金について返金はなかったため、全てを失いその後を生きていくしかありませんでした。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はほんの少しだけですが、有料老人ホームの失敗例をご紹介させて頂きました。ここでお伝えしたいことは、何が起こるかわからないこの変化の速い社会では、大きな支出となる有料老人ホームは危険すぎるということです。もちろん、今の家が広すぎる、介護はどうするんだ、などの問題はありますがそれぞれリスクを抑えて対応することはできます。
例えば、訪問介護サービスには食事の準備、 ゴミ出し、洗濯といった家事、さらに病院に通院する際の介助も含まれています。ITを駆使した見守りサービスを利用する方法もあるでしょう。また、日本郵便では月1070円で毎日電話で体調を確認をしてもらえます。介護保険を利用すれば20万円を上限として介護目的の住宅改修もできる。
家を売って老人ホームに入ることで全て解決できると思ってはいけない、色々なリスクを考えて対策を考えていくという話でした。